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ときどきコラム

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2008年9月15日

「楽をしたいと思わない」ことが楽

〜秋田での研修準備と、その道すがら感じたこと〜

 5年連続になります。ことしも秋田県介護実習・普及センターさん主催の「住宅改修研修会」の講師に招いていただきました。こんな無名の一事業者を・・ほんとにありがたいことです。

毎年同じような写真を掲載しています。盛岡駅で東北・秋田新幹線を切り離す直前。東京からこの姿「kissしたまま走ってます」状態。空気抵抗も見た目の美しさも無視した姿で二時間走ってきました、恥ずかし〜(>_<)。切り離してそのまますぐ走り出すので、単独行の姿は撮影できません。

六時間車窓を眺めていても飽きないのです。風景や、町並み・家々の造り、田のあぜ道から昇る煙・・あれ、稲刈りはまだなのにどうして?とか・・まったく飽きません。ことしは発刊したばかりの「日本鉄道旅行地図帳」も持参してきたのでたのしさ百倍(^^)。写真は雫石付近から岩手山を臨む
毎度おなじみ、研修でのグループワーク。この課題も私のオリジナルですが、秋田へ向かう日の明け方四時頃完成し、レジュメや図面をメールで送付。毎年、担当の方に迷惑掛けっぱなしです。申し訳ありません<(_ _)> 二日間の研修を終えた翌日、13日土曜日。今年はこの「赤れんが郷土館」を二時間ほど見学。目の保養をしてきました。明治45年完成の旧秋田銀行本店が昭和56年に寄贈され、修復ののちに公開されています。平成6年、国の重要文化財指定。
外観はルネッサンス、内部はバロックの折衷様式。まことに眼福でした。この時代の国と地方にこんなエネルギーがあったことが、ちょっと想像できません。〔写真左上〕執務室と客だまり〔右上〕漆喰塗りの天井〔左下〕頭取室の岐阜産色大理石製暖炉。〔右下〕白大理石とじゅうたん敷きの階段。

帰りの新幹線に乗る直前、数分だけ立ち寄ってきた、母子自立支援施設(旧母子寮)と手前は保育園。私の同級生が施設長をしています。

 

 

金を貯めて楽になりたい、とか、老後は楽したい、とか、皆さんはそう思いますか?

じつは、多くのかた、特に太平洋戦争をくぐり抜けてきた人たち、はそう思っていないのでは?

宝くじやギャンブルに夢中な人たちをみると金の亡者のように見えますが、

ほんとうは「何をして良いのかわからない」人たちのように感じます。

私は、毎年繰り返し研修や専門学校の講師を務めます。

日々の仕事は、一件一件違うとはいえプロセスは同じようなもの。

もっと効率的にやろうと思えばできるはずが、しない理由は、臆病のせいでしょう。

失敗や他人の評価が怖いから。

楽をしたい=効率的に動く、なのでしょう。

でも、私は楽をしたいとは思えないのです。

エスカレーターと階段が並んでいたら、階段を使う。

クルマに乗らず、バスか自転車か徒歩で移動する。

毎度毎度新しい資料で研修に臨む。

できるだけ楽をしたくない。

楽をしたいと思わないことが、楽なんです。きっと。

額に汗して働くことがいちばん。だと思いませんか。

「拡大再生産に取り組まないのはずるい」ことは承知の上です。

 

 

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