2009年2月16日
下記「にゃんこの福祉」のお宅、梅の花。昨2月14日、当地は25℃を超えました。 |
「ネコの福祉住環境」整備 | |
昨年の工事記録を紹介しても反響なく、 サビシー・・・ 息抜き、私の、記事を記します。 にゃんこの幸せ=福祉のための改造工事です。 当事務所は人間の福祉のための改修専門です。 しかし、 今回は知人の社会福祉士さんからの依頼を受けました。 「にゃんこが安心して生活できる住環境にしたい」 本職はもちろん人間相手の社会福祉士さんですが、 病気や、悪い繁殖業者に虐待されたネコなどを世話しています。 相談されたときは「本気かいな?」と私も半信半疑でしたが、 強い意志にほだされて、取り組むことになりました。
こんなにゃんこが 6匹ほどいてはります |
まず手始めは「安全のための扉+柵の設置」 |
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虐待、閉じこめるためではありません。 にゃんこは2階に居住しているのですが、 飼い主である若夫婦は日中不在。 1階は親の住居。 玄関のドアを開けるとにゃんこが飛び出してしまう。 交通事故に遭ったり行方不明になったり、度々大騒ぎになったとか。
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格子戸+柵を設置しました。 もちろん特注品です。 大工や建具職人と 「ネコが通れないように」と打ち合わせても、 「?」です。 格子の太さや間隔は? 鍵をどうするか? 試行錯誤の産物でした。
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そして「遊び場としてのバルコニー拡幅、ケージ」 |
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奥行き1.4×長さ7.4mのバルコニー。 腰壁+手すりの高さは1.1m。 ネットで高さ1.4mに継ぎ足してありますが、 「各人(ネコ)が一度は乗り越えてしまった」 とのこと。 “いなかっぺ大将”のにゃんこ先生なら、 くるりんぱっ!と着地しますが、 貴族のようなにゃんこには無理らしく、 骨折したり歯を折ってしまうらしい。 「敷地いっぱいまで広げたい」との要望。 既存のバルコニーから隣地境界まで3mもあるのです。 このようなサイズの既製のバルコニーもあります。 しかし、 「ベコベコするような床は困る」との要望。
コンクリートか鉄骨か・・・ 柵のサイズは、高さは・・・ さまざまな構法を検討しました。 検討に数ヶ月かかり・・・ 実施に至りました。
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既存のバルコニー腰壁を撤去したところ。 この建物本体は軽量鉄骨造です。
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いよいよ増設バルコニー組み立て開始。 ステンレス鋼製の柱とフレーム。
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床を敷設。 アルミ型材に木粉入り樹脂を被膜。 木に近い感触があり、 夏熱過ぎず、冬は冷たくなり過ぎません。
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柵の柱を組み立て。 特注サイズなので、 一品ずつ加工しています。
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柵(格子)と一部に屋根を設置。
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完成! 検討開始から半年かかってしまいました。 広さは畳約16畳。 柵の高さは床から1.6m。 既存の床上には、 断熱を兼ねたタイル状の防水材を敷設。 増設部との接合部には排水溝を設置。 柵(格子)の形状と間隔は、 組み立て直前まで検討しました。 にゃんこが通り抜けられないよう、 視線と風は通るよう、 圧迫感が強過ぎないように ・・・ |
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バルコニーに設けた水場。 水栓金物は、ネットで探したにゃんこ型。 |
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バルコニーの下に造ったケージ。 これももちろん特注品、 現場で組み立てました。 高さは2.8mあります。
手前のスペースは、自転車置き場です。 |
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ケージ内に造り付けた、 にゃんこの登り棒、 “キャットタワー”。 大工にイメージだけ伝え、 丸太と板で造ってもらいました。 大工のセンスの成果です。 施主の留守中に取り付けたのですが、 とても喜んで下さり、 「感激しました」と電話が掛かってきました。 人にもにゃんこにも住環境は重要、 どんな工事も手は抜けません。 あたりまえですよね。 |