2009年3月21日
3月17日発行 こんな切手を発行するなら、もっとPRしてくれれば良いのに ・・・ たまたま郵便局に行って発売を知りました。 もっとPRすれば売れる企画でしょうに。 東京駅前にビルが建ちますよ(^_-) こどもの頃は漫画を買うお金がなくて友達に貸してもらったり、古本屋で読んだり。 大人になってからは読みたい漫画もなくなりました。 一生を通じて、漫画雑誌を買ったのは数えるほどでした。 今なら切手くらい買えます。 同年配の人への郵便に使いたい。 私はこどもの頃は、手塚治虫作品は高尚すぎてちょっと苦手でした。 おそ松くんや天才バカボン、スーパージェッターやピッカリビーとかソランや8マンやらに惹かれました。 昭和30年代には紫電改のタカや青の6号などの戦場物が少年漫画誌に連載されいて、こどもにも戦争の愚かさを教えてくれていました。 特攻兵の物語でした。 時代の雰囲気だったのでしょうか。 あしたのジョーのルーツは紫電改のタカだと思えます。 |
ほぼ同時進行記事 脳出血後遺症の10歳児童、退院へ向けての環境整備-5 完成・・・一応ね。 着工翌日に完成しておりました。本日(3月21日)、ご本人が連休を利用し病院から外泊。夕刻に訪問してきました。 まだトイレや浴室は利用しておらず、評価はできません。故に完成は一応、です。 |
|
「徐々に回復していく」との見込みにより玄関には手すりと踏み台を設置。 | |
現状では車いす介助により出入り。このスロープはオーストラリア製、折りたたみ式で長さ1.35m。駅などの公共施設でよく見かけます。 日常生活用具給付制度の「移動・移乗支援用具」に該当。 「楽に出入りできました」とお言葉いただきました、星みっつです〜 |
|
勉強部屋と洗面所間の壁を開口 予算がないので、工事としてはカーテンレールを取付けまで。ご家族にカーテンを用意していただきます。予算が潤沢なら引き戸にしたいところです。 この工事は完全に赤字故。 株式会社でもなし、だれにも迷惑掛けないしー 洗面所から玄関の床を居室に合わせ50oかさ上げ。 車いす対応フローリング板張り。
|
|
浴室とトイレの入り口 トイレの入り口で車いすを降り、手すりを伝いつつ移動。横手すりを勧めたのですが、「縦手すりに慣れているので」とのOTさんの意見。 校庭の「うんていを伝っていく」というイメージでしょうか。 |
|
椅座位保持が困難なためのいくつかの方策・・ 幼児用便座を設置。もちろん、大人が使う時には簡単にはね上げられます。 左右に肘掛けにあたる位置の手すり設置。 便器に座った前のもたれかかる位置に折り上げ式手すり。 排泄の時、背もたれにもたれかかるよりも前傾姿勢の方が安定し、いきみやすいでしょう?あなたも試してみてください。是非、ね |
|
折り上げ式手すりを上げたところ この手すりは、体重をかけると根本の取付け部に大きな力が加わります。(力学的には「片持ち式」といいます)そのため15oの補強板を使用。 便器向こう側の縦手すりは、ちょっと不可解ながら、立位での小用のため。これでこぼさずに(^o^)用を足すとのこと、器用です〜 |
|
浴室の入り口にはまだ190oの段差があります。手すりと介助で何とか乗り越え、すぐシャワーチェアに座ってもらいます。
|
|
すのこはレベル(高さ)調整式。 このレベル調整がなかなかむずかしおすえ。排水溝や床の勾配に合わせて数o刻みでねじをまわさなあきまへん。 すのこ+シャワーチェア+バスボードの三羽がらすが日常生活用具給付制度の「入浴補助用具」。 |
|
浴槽へは、右上下肢麻痺のため本来は左からアプローチしたいのですが、浴室のレイアウト、水栓の位置に配慮。あえて患側からアプローチします。危険でもあり、入浴は全介助。 シャワーチェアの高さ=浴槽縁高さ=380o。シャワーチェアの肘掛けは折り上げ式で移乗が楽。 右手にも、バスボードに付属している取っ手につかまる位の力はあります。 しかし、転落の危険があり目が離せません。洗い場が狭いこともあり、バスボード上でのシャワー浴も考えられます。 |
|
ほぼ同時進行記事 脳出血後遺症の10歳児童、退院へ向けての環境整備-4 施工開始・・・工期は二日の予定です 日常生活用具給付の給付決定を受けた翌日に着工しました。 決定を受けてから施工手配では遅すぎる場合、 リスクは当方が負うとして手配することがままあります。 今回は、何よりも本人が早く退院を希望しているために。 |
|
勉強部屋と洗面所間の壁を開口 本人がひとりで、車いすで、安全にトイレへ行けるように。 玄関側を通ると転落の危険があります。片麻痺で、しかもこども故、もともと力がありません。車いすの細かい操作は困難です。 壁の開口をよく大家さんが了解してくれたものです。 ありがとうございますm(_ _)m プラスターボードをはがすと「なんちゃってハニカム構造」のパネルでした。 建物の耐力を増すためではなく、壁パネルのコストダウンと軽量化の為のハニカムと思われます。 材料は薄ベニヤと段ボール紙、菓子箱の仕切並みです。 まんじゅう並べたろかいな |
|
トイレの入り口段差(90o)を撤去
そもそもこの段差(敷居)は何のためにあったのか? 脱衣室とトイレの床は同一高さ。わざわざ敷居を設けてあるのです。この極限まで?コストダウンのアパート建築なのに。 「ドアを開けたときに(脱いだ)スリッパがあたらないように」と、昭和50年頃の建築テキストにはまじめに書いてありました。 |
|
洗面所床のかさ上げ 勉強部屋の床にあわせて50oかさ上げ。もちろん車いすで通るためです。 トイレ床とは50oの段差ができてしまいます。 しかし、車いすから降りるにはかえって好都合・・立ち上がり易くなります。 ここまでで初日の作業終了。 アパートなので、近所迷惑な残業はできません。
|
|
ほぼ同時進行記事 脳出血後遺症の10歳児童、退院へ向けての環境整備-3 改修平面図(部分) 数次の変更を経て決定した改修図です。 アパート家主さんの了解を経て、 市へ日常生活用具給付制度による「住宅改修工事」と 「入浴補助用具」「移動用具」を申請し、 給付決定を得ました。 平面図だけではわかりにくいでしょうか。 「勉強部屋の壁を開口?」 「トイレに可動式手すり?幼児用便座?」 理由や経緯を推理してみてください。 詳細は施工写真で説明しますね。 しんどいんどす
|
|
ほぼ同時進行記事 脳出血後遺症の10歳児童、退院へ向けての環境整備-2 昨日の記事は、現地(アパート)での打ち合わせまでの記録です。 この病院の退院指導はとても熱心で、 私も年に何度かこのような環境整備のための現地打ち合わせ (「ホームエバ」と呼ばれています)に同席します。 ホームエバの出席者・・・ 病院から一時外出してきたご本人と両親、 病院のスタッフは、MSW、リハ科からOTとPT、病棟の担当NS。 いつもは主治医も立ち会うが、今回は都合がつかなかったとのことで欠席。 リハ科スタッフだけでなく、担当NSが加わることは大きな意義があります。 入院中のADL状況、例えばトイレ使用や入浴の方法などの様子がわかります。 ホームエバ後の工程 西村が整備計画をまとめ。 改修計画図作成し、用具の資料を揃えます。 →病院スタッフに提示、必要により修正作業を繰り返す →整備計画・見積(助成や給付制度利用の資金計画を含む)をご家族に提示 →整備内容の決定(ご家族の了解) →今回は賃貸アパートのため、家主の了解を得る(承諾書に記名捺印を受ける) →市へ給付申請 →市の給付決定あり次第に施工、福祉用具の納品 →試験外泊または外出し、整備に不具合がないかを確認、必要あれば修正 →退院。市への完了報告
|
|
今回懸案事項となったのは、排泄の方法・・トイレの整備でした。入院中、トイレでの動作が難しいためか、本人がオムツに頼ってしまっているとのこと。移乗、便器上での座位保持、後始末・・ほぼ全介助です。排泄中、目を離すと便器から転げ落ちる危険あり。 写真:作業療法として病棟トイレでの模擬訓練。少しでも自宅トイレに近いレイアウトのブースにて。ちょっと理解しがたいのですが、立位でしか排尿しないとのこと。 西村が立ち会い、整備内容を立案しました。
|
|
脳出血後遺症の10歳児童、退院へ向けての環境整備-1 長くこの仕事をしていますが、このような低年齢での片麻痺患者さんの症例は初めてです。 脳性麻痺で這い移動や、抱きかかえて入浴する・・・例はあったのですが。 入院中の病院の相談室、医療ソーシャルワーカー(MSW)さん経由で依頼 ・・・退院準備としての環境整備(住宅改修と福祉用具導入)計画と実施・・・されました。 対象者は・・ 10歳男子。身障手帳は「脳出血による右上下肢麻」 右上肢機能全廃、2級。体幹機能障害、2級。複合1級。 現在のところ自走型車いすを左手だけで操作。 腕力がないので、車いすはなかなか進みません。 歩行はほとんど不可、手すりにつかまって数歩がやっと。 座位保持が難しく、車いすに専用テーブルを取付け前方への転倒を防止。 家族構成・・ 両親と妹、計四人家族。 家屋・・ 築30年は経過している軽量鉄骨造アパート。 改修について大家さんと交渉したところ、 「柱を切らないなら(構造的に問題ないなら)好きなように改造して良い」とのこと。 ありがたい!せめてもの救いです。 (古いもんなあ〜) 1階だったことも幸いでした。 2階では、昇降も車いすの走行音など室内での生活も、さらにたいへんです。 環境整備の方針 “車いすで室内を移動しやすいように” 居室は畳敷きの4.5畳×2室と6畳の計3室。 洗濯機を戸外に置くしかない狭い専用部分、面積約42uです。 畳をフローリング板敷きにしたいところですが、費用負担が大きいので断念。 “費用負担をできるだけ抑える” 築年数が古く、今後長く住み続けられるとは考えられません。 重度身障者住宅改造費助成(補助率2/3、限度額75万円)を使うのはもったいない。 ↓ 日常生活用具給付制度を活用します。 住宅改修の基準限度額は20万円、自己負担は原則一割。 介護保険とは異なり、 他の用具(入浴や移動支援用具)と同じ月に申請すると、利用者負担額が 少なくて済みます。 “トイレを使えるように” 入浴は全介助としても、せめてトイレは使えるようにしたい。 寝室からトイレへの動線は、 寝室→勉強部屋(4.5畳)→台所→洗面所、となります。 しかし、勉強部屋〜台所の段差が50oあり、 車いす自走で乗り越えるのは困難。 しかも、台所から洗面所の経路には玄関があり、 車いすでカーブしながら通過する際に、転落の危険があります。 読者の皆さんも考えてみてください。 最小費用で最大効果を得る方策を。 試験ではありません。 実際に人が生活し、これからも生活し続けるための方策を。
この事例では、道路から玄関に至る経路(アプローチ)も大きな課題です。 しかし、このアパートは道路に面していて、 外部写真を掲載すると個人が特定される可能性があるので、 外観写真と外構図の掲載は差し控えます。 現状図 |
|
玄関 段差が360oあります。 どうやって昇降しましょう? 廊下(台所〜洗面所の通路)を車いすで通過する際には転落が心配です。 |
|
写真左は玄関、右は勉強部屋入り口 勉強部屋との床差が50o、つまり畳の厚さ。 単純なつくり、単純な理屈でしょう?施工が楽、コストダウンになります。 アパートだけでなく、戸建て住宅でも、いまでも、よく使われる方法です。 大人でも、車いすで乗り越えるのは難しい段差です。 写真奥は洗面所からトイレ。 |
|
勉強部屋から玄関 畳の上にはカーペットが敷いてあります。 車いす移動のためには支障となり、畳のままの方がまだましです。ご家族から「フローリングカーペットを敷きたい」との意見あり。板の厚みが段差となるのであまりお勧めではありません。しかし、畳やカーペットで車いすがあまりに動きにくいなら、次善の策です。 |
|
洗面所兼脱衣室 奥がトイレ、左は浴室。 段差だらけです。 トイレの敷居は90oのまたぎ段差。 浴室入り口は240oの段差があります。 トイレのドア開口は550o、浴室ドアは700o。 段差を解消したとしても、車いすは通れません。 |
|
トイレ 便器は隅付ロータンク式。 現在一般的な、背もたれの位置にあるタンクは本来背もたれではありません。 しかし、座位が不安定な方には、体重を掛けないとしても安心な“仮想背もたれ”です。 下の写真のトイレ用背もたれは、隅付ロータンク式には取り付けできません。
|
|
浴室(ユニットバス) 浴槽のまたぎ高さは540、浴槽の深さは500oあります。 現時点では、本人がこの浴槽をまたぐことは不可能です。 「いかに安全に、介助で入浴するか」が課題です。
|