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ときどきコラム

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2003年3月16日号

   


残念ながら、
     福祉住環境コーディネーターは資格ではない
“福祉住環境コーディネーター協会”掲示板への私の書き込みを抜粋し、転載します。

3月8日
・・・(略)
現在のところ、この資格は社会的に認知されていません。
「この資格が無ければこのような仕事ができない」という
弁護士や建築士のような“業務独占の資格”ではないのです。
私たちが持っているカードは、“資格証”ではなく
“検定試験合格証”なのです。
「試験に合格しましたよ」を証していますが、
「特別な仕事ができますよ」と証してくれるものではないのです。

現在のところ、この検定試験はビジネスマンや学生、すべての国民の“自己啓発用”です。
とにかく、受験資格が一切問われていないのですから。漢字検定やそろばんと同じなのです。

今朝(3月6日)の朝日新聞のビジネス欄に、「あなたも“資格”とってます?」という記事あり。
以下、紹介します。
(前略)
・・資格取得がブームです。
900人の回答うち1/3が、この数年で何らかの資格を・・
(略)
「少しの勉強で誰でも取れる資格は仕事の役には立たない」(埼玉・51歳男性)
「“福祉住環境コーディネーターとカラーコーディネーター”
知名度が低く、それだけ持っていても意味がない。
建築士やインテリアコーディネーターのプラススアルファだ」(埼玉・23歳女性)
(略)
“資格商法”への不満も多くあがっている。
「在宅でみるみる資格」といった甘いささやきにはくれぐれもご注意下さい。(以上、抜粋)

後ろ向きな意見の書き込みで申し訳なく思います。
私は「福祉住環境コーディネート事務所」という看板を掲げて、
このことをささやかながら誇りにしています。
建築士やケアマネジャーの資格はありますが、
自分の立場は「社会福祉」の側にあると思っています。
「社会福祉は実践することに意義がある」
と感じつつ仕事をしてきました。
この“福祉住環境コーディネーター”という検定試験が
社会的に認知されることを望んでいます。
しかし、いまのところ、新年度会費納入(期限は3月末)すべきか迷っています。

《数人の方からご意見をいただき・・・》
3月9日
・・・(略)
福祉住環境コーディネーターを否定し、放棄するのではなく、協会を脱退しようかと考えているのです。

この検定試験は「勉強して、知識を得て、活かす」ことに意義ありと、確信しています。
「資格をとってなんぼ」のものではありません。
「日々勉強しながら実践を重ねていく」ためには協会員である必要はないと思えます。

さらに本音を言えば、協会のやり方に納得がいかないわけです。
最近の掲示板に数名の方が書き込んでいらっしゃいますが、協会はどう考えているのか。
1.自分で作った資格試験の受験講座を開くということ
2.その受講料と教材の内容と価格
3.協会会費の使途は?
4.発足1年も経つのに、会員情報サイトがいまだに「準備中」とは
5.我々のようにこの掲示板が使えればまだまし。
 知人に言われたのですが、
「インターネット環境がないと、まったく情報がない」
6.やっと先日送られてきた情報誌の内容の乏しさ

♪何でだろう♪です。ほんまに、うとうたろかい(^^♪
協会に属さなくても、この検定試験に合格したことを誇りとし、
その名を汚さぬよう活動はできるはずです。

《数人の方からご意見をいただき・・・》
3月16日
私の発言に対して多くの方からご意見をいただき、ほんとうにありがとうございます。
真剣に勉強して世の役に立とうと考えている方がいらっしゃって、うれしいです。
私が言い出したことですが、以下をもって「資格かどうか」という言葉遊びはもうやめます。

1.三省堂「例解新国語辞典」によれば「資格」とは
一.「なにかをするときの、その人の立場や身分」
・・・例えば、ある患者さんの退院へ向けての検討会で、
「福祉住環境コーディネーターとして発言します」と発言力ありや?広く社会的に発言力ありや?

二.「ある仕事や地位につくために必ず持っていなければならない条件」
・・・業務独占ではないのであてはまらず。

2.協会発行のテキストや発行物にも「資格」という言葉は使われていません。
「福祉住環境コーディネーター2級は・・」のように使われています。
恐らく意識して「資格」という文言を使わないのでしょう。
ただ、先日郵送されたアンケートに「この資格を・・」と記載ありますが、担当の方が不用意に使ったのでしょうか。

ちなみに、インテリアコーディネーターは試験に合格すると「称号を与える」という証書が発行されます。

「資格」と呼ぶのは「資格業者」だけです。当たり前やね(^_^)v

もう言葉のことはどうでもいいですね。
この試験に合格したことを誇りにできますか?報酬を得るに値する仕事ができますか?

私は受験に際して学んだあのテキストを「すごいな」と思いました。
よくあの広範囲な内容をまとめられたものです。執筆・編集の皆さんの努力に頭が下がります。
(京大大学院教授の外山義さんが昨年11月に突然死されたのを知りショックでした。残念です。ご冥福を祈ります)

協会の今後の方針はいかがなものでしょう。
多くの方が尽力し、学んできたこの検定試験をどうするのですか?
合格者だけで勉強会を開いて、社会が評価してくれますか?
私たち検定合格者が社会に発言していくべきなのでしょうが、
「受験資格が一切ない」検定試験を社会が認めてくれますか。

会費納入期限まであと半月。もう少し考えます。
協会の方、何かコメントをいただけませんか?


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