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ときどきコラム

8
   

2003年4月7日号




 映画“おばあちゃんの家”
先週末は東京に行っておりました。
5日(土) 安藤忠雄展へ。東京ステーションギャラリーでの【安藤忠雄建築展】 
6日(日) 神田・岩波ホールで映画“おばあちゃんの家”をみてきました。
 生まれてこのかた、映画を見てこんなに泣けたことはありませんでした。
人を人とも思わぬクールな私が・・・
都会(ソウル)育ちの孫が、母親の事情でいなかで独り暮らしのおばあちゃん(聾唖で文盲)のところに預   けられ・・。出演者はほとんど素人ばかり。おばあちゃん役はロケ地で監督が見かけて出演を懇願した、「生まれて一度も映画をみたこともない」婦人だそうです。
 あらすじは岩波ホールサイトをご覧下さい。

 私(西村)たちはずっと祖父母に預けられ育ちました。
祖父は17年前、祖母は一昨年他界。祖母は明治40年生まれで亨年94歳でした。
大阪市生野区、下町の長屋で、土壁の向こうはもう隣の家。風呂はなくずっと銭湯通いで、近所ではそ れが当たり前でした。「入浴困難」どころか浴室がないわけで、現在はこのあたりで銭湯を使ったデイサー ビスが行われています。私の弟がこの町で特別養護老人ホームに勤務しケアマネです。
    
 この映画をみて、当然私は自分の祖母との生活を思い出しました。
若い者を明治生まれのばあちゃんが育てるわけですから、ご飯や弁当のおかず、着るものなど、当然選ぶ感覚が違います。私は随分ひどいことを言い、辛い思いをさせたはずです。

 詳しいことは省きますが、皆さん機会があれば是非この映画をご覧下さい。
現在は岩波ホールのみ、今後各地で上映されるそうです。
決してお涙ちょうだいの映画ではありません。
私は心にキリを突き刺されました。
    
 人に恩返しや良い行いをするなら、生きているうちに。
あたりまえのことをしなかったことに、いつか悔やむ時がきます。

    日本ユニセフ協会「イラク緊急募金」


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