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ときどきコラム

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2007年5月15日

 

第7回 日本居住福祉学会大会 報告


2007年5月12日、13日

 

於:中京大学 八事キャンパス(名古屋市昭和区)

 学会の主旨・・・安心できる「居住」は生存・生活・福祉の基礎であり、基本的人権です・・・以下学会のHome pageを参照下さい。

 写真は13日夕刻、「円卓会議」終了直後。かたちは「円卓」ではありませんが、演壇のいすに発題者・・西村も・・座っていました。各発題に対して論議が交わされました。

 

□ prologue 5月12日 他者の発言に噛みついてしまった

 6名の研究者から研究発表がなされました。

某大学院助教授の発表文「段差の解消、トイレを洋式へ変更するといった改修により、逆に高齢者の動作能力を失わせてしまい、能力低下を招くことへの懸念が存在する」に西村が過敏に反応。

「あなたが本気でそう考えているのですか?」と質問。「大学生の調査によれば・・」との回答で議論にならず。大学の研究って補助金もらって実効性があるのかどうか。そもそも大学に実効性を期待してはいけないのか。勝手にシンドバッドか。

□ 円卓会議 5月13日 ちょこっと発言

  

論点1:介護保険制度・障害者自立支援法は要介護高齢者の介護予防や障害者の就労支援を可能ならしめる。現場の取り組みから制度・法の改善を提起する。

高齢者支援事業活動から見た現状と課題 NPO法人施設長
2
医療生協の組合員、地域住民が活動してできたデイサービス デイサービスセンター職員
3

介護保険『住宅改修費給付』の現状と問題点

 下記のPowerPointスライドを使って発題

西村

論点2:高齢者や障害者が安全で安心して住み続けられる居住環境づくりや地域再生の可能性とその条件を探る。

4 在宅におけるエンド・オブ・ライフケアの実践から 訪問看護ステーション、看護師
5
神奈川県逗子の「まちなみ再生」の実践 逗子「まちなみ再生研究会」

論点3:社会的排除や剥奪の実態に対抗しうる新たな取り組み(闘い)を居住福祉(福祉の権利)の視点から検討する。

6 ウトロ(京都府宇治市の地域名):在日コリアン集落の新たなまちづくり実践 ウトロを守る会、コミュニティワーカー
7
ある高齢障害者への住民とデベロッパーによる居住地の剥奪 弁護士
8 元ホームレス高齢者からの発言 ホームレスの自立を支援するアパートオーナー

 これら、非常に中身の濃い〜発議と議論に与えられた時間はわずか2時間。発議(報告と提案)だけで1時間かかり、各テーマについて議論できた時間はわずかでした。

 bR.西村の発議に関するやりとりは・・・

Q:「市町村(保険者)が住宅改修費支給の予算を設定し、それ以上支給しないように抑制している」と聞いている。

西村A:そのような抑制策は聞いたことがない。もしあったとしても利用総量が減っているのは抑制策の為では無いと思う。

ウトロのワーカーより意見:被差別部落は、すぐに床下浸水するなど住環境が劣悪。くみ取り式便所を住宅改修費と生活扶助で水洗式に変えた例もある。住宅改修費は有効だが、困難事例ではケアマネジャーだけでは難しい。誰かがコーディネートする必要がある。

西村:浜松には「高齢者住宅改造費助成」制度があるが、ケアマネジャーでも知らないことがある。コーディネートか支援する者がいないと制度を使いこなせない。

司会者の総括で・・西村の発題は実情を知らしめてくれた。ケアマネジャーが住環境整備の意識が低いことは問題である。

啓蒙されるべき。

 居住地を剥奪されたりホームレスの人たちのことを思うと、「住宅改修費の支給」などたいした問題ではないのかな、と感じてしまいます。それでも、数百億円の費用を有効に使うべきであること、何よりも要支援・介護の人たちの生活改善のために有効な手段であること・・さまざまな手段を使って訴えていかねば、と思いを新たにしました。

 2007.5.6

「介護保険『住宅改修費給付』の現状と問題点」

 下のPowerPointスライドについて

日本居住福祉学会第7回大会における「円卓会議」で西村が発題する資料です。

「ケアマネジャー(含む、地域包括支援センター)の責任」という文言がありますが、ケアマネ個人の資質や努力不足を糾弾する意図ではありません。

主旨は、「ケアマネに依存しすぎている。彼らの負担が重すぎる」という問題を明らかにすることです。

なお、利用実績のグラフは、厚生労働省のホームページ掲載のデータから西村がグラフ化したものです。

 

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