2012年1月4日
2012年1月4日 新しい年を迎え感謝申し上げます。 この写真を今年の年賀状に使いました。昨年8月、青森県深浦町で撮影。 ですから・・・日本海の日没です。年賀状だからといって日の出ではありません。 受取ったかたが「おお、朝日か」と感じてくださっても・・・それはもちろんアリです(^_-) 年賀状を、差出人住所以外は手書きしています。一時間に三枚くらいしか書けません。 ざっと100枚で、約30時間。 クリスマス以降、二晩はほとんど徹夜でした。 なんでそんな時間掛けるネン? 一年に一度のご挨拶。その人を思い、近況をじっくり報告したいこともあります。 |
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ただいま「ケアマネ再研修」を受講中です。 正式名称は「平成23年度静岡県介護支援専門員再研修」ナニこれ? ケアマネの資格「介護支援専門員証」には有効期限があります。 この有効期限=5年が切れると、新たに試験に受かった人とまったく同じ実務研修を受けねばなりません。 もちろん、自身が研修の講師をしている人も、同じ苦労しなくちゃイケマテン。 48.75時間の講義と演習、そして実習。静岡市まで9日間通うのですが、 新幹線ではなく節約して東海道線を使っているので約1時間20分。 受講料31,000円。なかなかハードです。時間もからだも費用も、アタマも(-_-;) |
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写真は研修会場のひとつ、東静岡駅前の「グランシップ」中ホール。休憩時間です。舞台にはPowerPointスライド用のスクリーン。 今年度の試験に受かった人や更新研修の受講者と同じ科目は、約千人が一斉に講義を受けます。大学の大教室以外ではこんな場所しか選べないのでしょう。 あくまでもホールですから、資料を広げるにもノートするにもテープルはなく、勉強しやすい環境ではありません。 とにかく「ケアマネの仕事したいなら他に選択肢はナインジャー!」 |
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続、浴室の手すり取付けについて そもそも、どんな考えで浴室をつくったのでしょう? |
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前々回のコラムで紹介した、特養ホームの介護職員さんから、再度の質問メールが届きました。取り急ぎメールで回答したのですが、今回もココで紹介します。 |
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新たな質問が二つありました。 1.施設で話し合った結果、 第一案の、横手すりをつけることになりました。 写真のAの蛇口(注:混合水栓、と呼びましょう)の何cm上につければ良いでしょう? 西村の回答 混合水栓の操作ができるだけ空ければ良いでしょう。 浴槽底からの高さは、 =浴槽深さ約45cm+浴槽縁からの高さ30cm =約75cmとなります。 これは、小柄な対象者の歩行用手すりとして適した高さ。 75から90cmくらいの高さなら、ほとんどのかたの浴槽出入りに支障ないと思われます。 2.足がうまく上がらず浴槽をまたぐのが大変な利用者が入るための福祉用具があれば教えてください。 西村の回答 浴槽内に置く踏み台がありますが、介助者がしっかり脇から支えるくらいの介助が必要になるでしょう。不安定な動作ですから。 矢崎化工「浴槽内すのこ」 このレベルのかたには、「坐位からの浴槽またぎ」を勧めたいです。 いったん浴槽の縁またはイス(縁の高さに合わせた)に腰掛け、 ↓ 健側からまたぐ。 この方法のために、貴施設の浴槽は縁が広くなっています。 (そういう考えでこの浴槽を選んだはずですが) この入浴法をとっている人はいますか? ↓ 翌日届いた答え 坐位からの入浴について。 洗い場から浴槽の高さが40cm、浴槽深さが55cm。 15cmの差があります。 いったん座ると、足が浴槽底につかない。 縁に座ると、つかむにも手すりがなく、介助者につかまるしかない。 ということもあり、この方法で入る利用者はいない。 ただ、浴槽から出るときに浴槽縁に座る人はいる。 ↓ 再度の西村回答 浴槽縁に腰掛けて足が届かないのは、当然です(*_*) 膝下長と同じ浴槽の深さ(=約40cm)では、浅すぎるでしょう? 和式浴槽の深さは60cm。築30年くらいのお宅でよく使われていました。 いまでも「肩まで湯につかれる」と喜ぶかたもいます。 お湯につかる姿勢は、膝を抱えるようになり、 故に、立ち上がり動作は楽になります。 浴槽の長さが短いので、狭い浴室には納まりが良い。 「生活リハビリ」を提唱する三好春樹氏は、この和式浴槽を勧めています。 氏曰く、「足がきちんとブロックされるのでからだが浮かず、 マヒなどのため左右のバランスが良くない人でも、 幅が狭ければ横に倒れることもなく安定して入れる。 深い浴槽にたっぷりお湯を入れたほうが浮力を利用できるので、 少ない力で介助できる」 「足をらくらく伸ばしたい」という要望も多かったのでしょう。 いま日本で使われている浴槽のほとんどは、深さ55cm。 和洋折衷型と呼ばれます。 ホテルの浴槽で見られる洋式浴槽でも深さは約50cm。 寝そべるような姿勢となり、特に高齢者には危険です。 お尻からズルッと滑って溺れてしまいます。 お湯に肩までつかれないこともあり、日本人にはあまり好まれません。 つまり、深さ40cmの浴槽は実用的でなく、製品化もされていません。 まわりくどくなりましたが、 どんな浴槽でも、浴槽の縁に腰掛けたら、足底は浴槽底に届きません。 特注の浴槽なら別ですが、深さ40cmの浴槽に入りたいですか? 坐位から浴槽に入るときは、浴槽の縁か手すりにつかまりながら、 足を滑らせて入ります。 貴施設の浴槽にはこの方法で使うことを目的とした(と思われます) 手すりが付いています。 利用者が怖がるなら、脇から身体を支えるように介助してください。 浴槽底に滑り止めマットを敷くこともありますが、 ある程度滑ったほうが入りやすいはずです。 浴槽内イス(すのこ)を置くことも考えられます。 しかし、肩までお湯につからないデメリットあり。 あなたは就職して日も浅く、施設ができたときの経緯は知らないでしょうが、 そもそも、施設をつくるときに、 どんなふうに入浴することをイメージしたのでしょう? 設計の時点で議論があったはず。 写真を見る限り、「生活リハビリ」のコンセプトを、少なくとも参考にはしたはずです。 利用者の背面からの介助も配慮されていますね。 このレイアウトは右上下肢マヒを想定しているようです。 左右逆の浴槽もあるのでは? 先輩や上司のかたは知らないのですか? 三好春樹氏の著書は職場にありませんか? 「利用者がつかまる」前に、介助すべきではないのですか? |
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講談社刊「新しい介護」 大田仁史氏・三好春樹氏 監修・著 表紙と、「不安感を与えずに浴槽に入る方法」のページから。 |
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