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ときどきコラム

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2006年1月9

浜松駅南口の交差点に立つ「警察緊急通報装置」

警察署につながる非常用押しボタンと防犯カメラのセット。

治安がよいと言われていた日本はどこにいったのでしょう。

しかし通行人はこの立派?な設備に注意を払っているようには見えず、

いざとなっても防犯カメラだけが機能しているかも。

こんな設備が役に立つような事件が起きませんように!

2006年1月9日

NHKスペシャル「がんの痛みはとりのぞける」を視聴して

介護保険で「デイホスピス」が制度化される?

NHKが午後7時のニュースで2115時からのスペシャルをPR。

「介護保険のメニューに加わるデイホスピス」と」紹介。

「え!いつの間に決まったの?」と驚きましたが、

これは国が「検討している」段階で、決定ではないとのこと。

最近のNHKは紅白でもそうだけど、PRがちょっとあざとい。

番組の大筋・・

がん患者さんがどれほど痛みで苦しんでいるか。

医師はがんそのものの治療だけを考えていることが多い。

人格まで破壊してしまうような痛みに対して、医師がいかに無頓着か。

主治医から「がんノイローゼだ」と言われた患者さんの気持ちを、わかるか?

WHOは「治療と同時に緩和ケアを始めるべき」としている。

しかし、日本ではがんの治療の果てにホスピスでの緩和ケアが位置付けられている。

私が神経断裂した当時のこと、ペインクリニックのことは過去のコラムで書きました。

「ときどきコラム」バックナンバーを参照下さい。

予期せぬお客様《ペインクリニック》

続《ペインクリニック》

「痛みのメカニズムはわかっている。神経ブロックをしても一時しのぎだから意味はない」

と私が主治医に言われてから16年経ちますが、まったく変わっていませんね。

医療制度云々でなく、医師個人の資質の問題でしょう。

知識だけで判断する国家試験の前に、審査すべき「医師となる資格」があるのでは。

医師はエンジニア?患者は感情のない機械か?

イギリスでの緩和ケアの取り組みが紹介されていました。

「緩和ケアで患者の生活の質を高める」

「すべての治療の場で緩和ケアを」

当初は医師から批判もあったが、驚くほどの効果が現れているとのこと。

「痛みが取れれば患者の意識も治療に向けられ効果が高まる」

病院の施設を改造したデイホスピスが、家庭や地域で療養するがん患者にとって

いかに救いとなっているか。

ある患者さんの「寄り添い支えてくれる人が何より必要」ということばは、

私が入院していたときの気持ちとまったく同じものでした。

どんな治療も効き目なく毎日ベッドで痛みをこらえていた頃、

ひとりの看護師さんが手を握って言ってくれました。

「痛いよね。つらいよね。何もできずにごめんね」

うれしいことばでした。一生忘れないでしょう。

日本でもモデル事業や医療機関独自の取り組みがなされています。

デイホスピス研究委員会

日本ホスピス・在宅ケア研究会

在宅ホスピス協会

2006年4月には、介護保険の2号被保険者の特定疾病に「がん末期」が加えられます。

かかりつけ医・総合病院・デイホスピス、さらにボランティアグループなど、

「在宅で療養し最期を迎えたい」という患者さんのために、

有効なシステムが構築されることを期待します。