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住宅改修工事のための図面の読み方、描き方
vol.
タイトル
1
連載開始にあたって。【基本編1】平面図と展開図
2

【基本編2】基準線、モジュール、尺貫法

3
【実践編1】実測による平面図の描き方(1)
4
【実践編2】実測による平面図の描き方(2)
5
【基本編3】表現方法(図示記号)
【実践編3】実測による平面図の描き方(3)
vol.5 【基本編3】表現方法(図示記号)

前項vol.5、通り芯(基準線)と柱まで描くと、あとは肉付けしていく作業です。

本来の製図ではJISで定められたルールがありますが、難しい表現を覚える必要はありません。

この講座(?)では「だれでも描ける、だれでもわかる」表現を知っていただきたいのです。

姿写真
名称、表現方法

ドア(片開き扉)

この場合は

廊下側から見て吊り元(ちょうつがい)は右です。

「右吊り元、左開き、外開きのドア」などと呼びます。

ドアの巾を表示するときは「w600」と表現します。

wはwideの略

敷居に段差がないときは、敷居の線は記入しません。

引き違い戸

(引き違い窓)

アルミサッシやふすま、障子などわが国でもっともよく使われる建具の形です。建具を外せば広い開口が得られるので、風通しをよくしたい夏場に便利なためでしょう。

柱の芯-芯サイズで6尺(1,820o)が多い。

9尺サイズもありますが、アルミ製では重すぎ、木製では湿度で変形することがあります。9尺の場合は建具を3本か4本にした方がよいでしょう。

建具の数が増える場合の表現はこれに準じます。

敷居に段差がないときは、敷居の線は記入しません。

片引き戸

写真(洗面脱衣室の入り口)ではわかりにくいですが、ガラス障子の向こう側には薄い壁があります。

引き違いにする必要のない場合に用いられています。

図には矢印で「どちらに引くか」を明示します。

 

段差の表現

段差を表す必要がある場合、敷居や上框、浴室などの部分的な断面を平面図に記入します。別紙の展開図を参照するよりもわかりやすいでしょ?

この図は浴室入り口段差105o、浴槽またぎ300o、浴槽の深さ600oを表しています。

便器(トイレ)

「間口3尺*奥行き4.5尺、洋式便器、ドアw600」のトイレです。

おそらくわが国の住宅のトイレで最も多いレイアウトと思われます。

フリーハンドで描くときにも、この便器の奥行きサイズに留意してください。

ロータンク付き便器の奥行きサイズは780o前後が多く、壁厚を含めて

「5o方眼の3マス弱」となります。

この図のように寸法を記入する必要はありません。